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SEOとは?SEOの基本とSEO対策をする上で重要な考え方について

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SEOの基礎と、SEO対策をする上で最も重要な考え方について、分かりやすく解説しています。

ホームページ制作時に、お客様との会話の中でかなりの割合で出てくる単語が「SEO(エス・イー・オー)」です。

  • 「SEOってよく聞くんですけど、なんですか?」
  • 「SEO対策ってどうやるんですか?」
  • 「SEOに強いサイトを作りたいです」

などなど、SEOについてはよく相談を受けることがあります。

SEOはサイト制作をする上では非常に重要な項目なので、私自身、サイト制作を始めた頃から、多くの本やさまざまな媒体で学んできました。

そこで今回は、SEOという言葉を今初めて知ったという方や、名前くらいは聞いたことがあるけどよく知らないという方向けに、SEOについての基本をできる限りわかりやすく解説します。

合わせて、SEO対策をする上で重要な考え方についても解説します。

考え方よりも手っ取り早くできる方法を知りたいと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、基本となる考え方を理解しておかないと、上辺だけのテクニックになってしまい、ちゃんとしたSEO対策をすることができないからです。

正直、上辺だけのテクニックは巷に溢れています。

しかし、基本的なことを知らずにそういったテクニックを使っても効果は上がりにくいどころか、近年の検索エンジンのアップデートにより、そういったテクニックは逆効果になることも報告されています。

これからホームページを作りたいと思う方や、ホームページからの問い合わせを増やしたいという方は必見です。

ぜひ最後までお付き合いください。

SEOとは?

SEOは「Search Engine Optimization」の頭文字をとったもので、「SEO対策」や「検索エンジン最適化」とも呼ばれ、ホームページ(Webサイト)をより高い順位で表示されるようにするためのプロセスや手法を指します。

これだけだと分かりにくいかもしれないので、もうちょっと分かりやすく説明します。

「ググる」という言葉がある通り、多くの人が何かを調べるときにGoogleなどの検索エンジンを使います。

SNSやChat GPTなどが普及した現在でも、その信頼度から検索エンジンを使う人は多く、私自身も仕事、プライベート問わずよくググっています。

Googleなどの検索エンジンはキーワードを入力し検索ボタンを押すと、そのキーワードにマッチする検索結果が表示されます。

そこでの、自分(自社)のサイトを検索結果の上位に表示させるための対策をSEO対策や、検索エンジン最適化、または単にSEOと言ったりします。

上位表示の重要性

では、なぜ検索結果で上位に表示させることが重要なのでしょう?

それはクリック率と大きく関わってくるからです。

クリック率はホームページが一覧で表示された際にクリックされる数をパーセントで表したもので、検索順位が上がるほど、ユーザーがそのページをクリックする「クリック率」が高くなり、順位が下がるほど「クリック率」が低くなることがわかっています。

以下は一般的な検索順位別のクリック率の例です。

1位: 約30% ~ 40%

2位: 約15% ~ 20%

3位: 約10% ~ 15%

4位: 約5% ~ 10%

5位: 約3% ~ 5%

6位: 約2% ~ 3%

7位: 約1.5% ~ 2%

8位: 約1% ~ 1.5%

9位: 約0.5% ~ 1%

10位: 約0.5%以下

あくまでも例のため、業界や特定のキーワードによって数値は異なりますが、この例の場合は1位と2位の差は2倍違っており、10位以下になると60倍以上違うことがわかります。

ホームページを作る目的は、「サービスを広めたい」「売り上げを伸ばしたい」「採用数を増やしたい」など、個人や法人、サービスによって様々ですが、大抵の場合はより多くの人に自分(自社)のサイトに訪れてほしいはずです。

もちろん検索以外にもSNSやメールにリンクを貼るなどして、ユーザーにホームページに訪れてもらうことはできますが、SEO対策を行うことにより、自然により多くの人に訪れてもらうことができます。

そのため、ホームページ制作の際には、SEO対策は非常に重要な項目の一つとなるのです。

検索エンジンとクローラー

では、検索エンジンがどのようにして順位を決めているかについて簡単に解説します。

検索エンジンはクローラーと呼ばれるプログラムを持っています。

クローラーはインターネット上を常に巡回しており、リンクを辿りながらホームページのURLや情報を取得し、その情報を検索エンジンに送ります。

検索エンジンはクローラーが送ってきた情報を元に、独自のアルゴリズムで順位を並べ替え、順位を決めます。

このアルゴリズムは一般公開されていません。

また、そのアルゴリズムは非常に複雑であることはもちろん、AIの進化に伴い、日々アップデートしているため、公開されたとしても、それを理解できる人はほとんどいないと言われています。

ですが、SEO対策は可能です。

次の章からは、どれだけアルゴリズムがアップデートしても変わらないSEO対策の基本的な考え方について解説していきます。

Googleの立場になってみる

ここからは検索エンジンをGoogleに絞って解説します。

検索エンジンにはGoogle以外にも様々なものがありますが、世界の大部分のシェアを占めているのがGoogleであり、Yahooなどの大手の検索エンジンもGoogleのアルゴリズムを導入しているからです。

では本題に戻ります。

SEO対策をするにあたってまず重要なことはGoogleの立場になって考えることです。

例えば、「ワンピース」という単語を検索した時に、一番上に出てくるのは海賊のアニメです。

「ワンピース」というと女性ものの洋服を思い浮かべる人もいると思いますが、上位には出てきません。

これは、多くの人が服よりもアニメの方を求めているからです。

では、今度は「ワンピース 春物」と検索してみます。

すると今度はアニメは出てこなくなり、服ばかりが出てきます。

これも多くの人が求めているものを反映した結果です。

つまり検索順位は、多くの人が求めている答えを反映したものなのです。

なぜでしょうか?

それは多くの人が求めているものが上位になければ、多くの人はその検索エンジンを使わなくなるからです。

アニメや洋服ぐらいなら、まだいいかもしれませんが、これが健康や病気、命に関わることになると、もっとシビアになってきます。

実際、数年前に健康に関する誤った情報が書かれた記事が上位に表示されたせいで、多くの人がその偽情報を信じてしまったということもありました。

もしもGoogleで「ワンピース」と検索した時に、アニメでも服でもない、悪質サイト(詐欺サイトや違法サイト)が上位表示されるようになれば、どうなるでしょう?

Googleの信頼度は一気に低下します。

信頼度の低下は利用者の低下につながり、利用者が減れば、広告を出したいと思う企業、スポンサーも減り、収益は減ります。

つまり、Googleにとってどのサイトを上位表示させるかということは、命がけと言っても過言ではないほど優先度の高い重要なことなのです。

結局はユーザー目線

これらのことから分かるように、Googleが最も重視しているのはユーザー目線です。

Google検索をするのは、何かを調べる時であり、ユーザーは何らかの疑問があり、その答えを見つけるための手段のひとつがググることです。

つまりGoogleは巨大なQ&Aシステムと言うことができます。

悩みを抱えているユーザーのQ(question)に対して、的確で分かりやすいA(Answer)を出しているサイト(ページ)は上位表示されるようになり、逆に誤った情報や、不確実な情報、分かりにくい内容、多くの人が求めていない情報を掲載しているサイト(ページ)は上位表示されなくなります。

これがSEO対策をする上で非常に重要な考え方であり、この考え方を理解した上で、様々な対策を行っていく必要があります。

他者への思いやり

以上のことを踏まえた上で、サイト制作時に最も大切なことは、「ユーザー目線に立つこと」であり、もっと言えば、「他者への思いやりをもって作る」ということになると思います。

考えるべきはGoogleではなく、その向こうにいるユーザーのことです。

Googleの穴をついたテクニックや、Googleだけを相手にしたテクニックではなく、ユーザーのことを思って、ユーザーのために行う施策が、すべてSEO対策につながることなのです。

これは、サイトの構成、文章、デザイン、機能、コードなどあらゆる面で言えることです。

以下はその一例です。

  • ユーザーにとって分かりやすいサイト構成にする
  • ユーザーが迷わないように、今見ているページの現在地を伝えるためのリスト(パンくずリスト)を設置する
  • ページのタイトルと説明は長すぎず、短すぎず、そのページを端的にまとめたものにする
  • 中身の文章はユーザーにとって分かりやすいように書く。
  • ユーザーが誤解して、間違った文章を読まないように結論を最初に言う
  • データや情報の引用元がある場合は、しっかり明記しておく
  • ボタンは押しやすいような大きさにし、隣り合う場合は十分なスペースを空ける
  • 色弱の人が見ても分かるように、背景と文字色には十分なコントラスト比をつける
  • 目の不自由な人のことも考え、音声読み上げソフトにも対応させる
  • 携帯でサイトを見る人のことも考え、モバイル対応させる
  • ユーザーにストレスを与えないように、ページの表示速度を高速にする
  • 不要なページ、質の低いページは削除、または非表示にする
  • 文章だけだと分かりにくい場合はイラストや画像を入れる
  • 画像は次世代フォーマット(webp)を使ってできる限り軽量にし、レイアウトシフトが起きないような処理をし、念のために画像が表示されなかった場合の文章も書いておく

他にもまだまだありますが、こういったユーザーに対する思いやり一つひとつがサイト制作には非常に重要であり、すべてがSEOに大きく関わってくることなのです。

今後、アルゴリズムがさらに進化すれば、検索結果は今よりももっとユーザー目線に立った表示になると思います。

そうなった場合、テクニックばかりを使った内容のないサイトはどんどん表示されなくなっていきます。

実際、今年(2024年3月)にGoogleのアルゴリズムが大きくアップデートされ、質の低いコンテンツが合計で4割程度削減されるとのニュースが出ました。

https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1574144.html

自己満足ではなく、他者の立場に立って、思いやりをもってサイトを作ること、これがサイト制作において最も大切なことです。

まとめ

今回の記事では、SEOの基本とSEO対策をする上で重要な考え方について解説しました。

大切なことは他者を思いやることです。

でも、これは何もサイト制作に限った話ではありません。

他者を打ち負かしてやろう、蹴落としてやろう、コントロールしてやろうと、テクニックばかり使っていると、結局、誰からも信頼されなくなります。

人と関わる時、接する時に最も大切なことは、相手の立場に立って、相手を思いやることです。

時代がどれだけ変わっても、技術がどれだけ進化しても、いえ、進化するほど、この大切なことはより一層大切になると思います。

検索をすれば思いやりの溢れたサイトばかりが表示され、外を歩けば思いやりの溢れた人ばかりに出会う。

いつかそんな日が来ることを願って、私自身、日々精進を重ねていきたいと思います。