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Jamstack(ジャムスタック)とは?Web業界のトレンド技術を紹介!

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Webサイトの新しい仕組み「Jamstack」について初心者向けに分かりやすく解説します。

Jamstackとは、優れたパフォーマンスと堅牢なセキュリティのWebサイト(ホームページ)を運用するためのアーキテクチャ(システム構成)のことです。

2016年ごろから注目されるようになり、現在では様々なサイトで使われるようになりました。

私も現在は、本業、副業問わず、Jamstackによる開発がメインです。

今回はこのJamstackについて全く知らない方や、これから始めようとする初心者向けに、わかりやすく丁寧に解説します。

JamStack(ジャムスタック)とは

Jamstackとは、優れたパフォーマンスと堅牢なセキュリティのWebサイトを運用するためのアーキテクチャのことです。

もっと簡単に言うと、

  • 従来とは全く違うWebサイトの仕組み
  • Webサーバーに依存しない新しいWebサイトの仕組み
  • 従来のWebサイトの仕組みのデメリットを解決するために作られた新しい仕組み

などと言うこともできます。

Jamstackは比較的新しい技術なため、扱っていない企業やエンジニアも多く、2023年現在でも多くのサイトが従来通りの仕組みを採用しています。

それでは、まずはJamstackではない従来のサイトの仕組みから解説していきます。

Jamstackではないサイトの仕組み

従来のWebサイトは、Webサーバー上にさまざまなファイルを置き、ユーザーからのリクエスト(サイトへのアクセス)があった際には、そのサーバー上でデータベース(データを保管しておく場所)とのやりとりなどを行い、ファイルを生成し、ユーザーにレスポンスを返す(ページを表示する)といったものが一般的な仕組みです。

そのため、従来の運用では以下のような問題点がありました。

  • Webサーバーが止まった際にサイトが表示されなくなる
  • サーバーやデータベースを狙った悪意のある攻撃のリスクが高い
  • ページが表示されるまでに時間がかかる

「サーバーがダウンしてサイトが見れなくなった」とか、「データベースが攻撃されて個人情報が流出した」などのニュースはたまにありますよね。

そんな中で出てきたのが、新しい仕組みの「Jamstack」です。

Jamstackの仕組み

Jamstackでは、ユーザーからリクエストがあってからファイルを生成するのではなく、あらかじめ全てのデータを取得し、全てのページを生成しておきます。

生成されたページは、CDN(Contents Delivery Network)というシステムにより配信され、ユーザーからのリクエストがあった際には、そのページを返すだけといった仕組みです。

そのため、Jamstackには、以下のようなメリットがあります。

Jamstackのメリット

Webサーバーのトラブルに強い

大量のアクセスに強く、従来のようにサーバーがダウンしてサイトが見れなくなるなどということはありません。

セキュリティ面

Webサーバーやデータベースを狙った悪意のある攻撃(Webサイトの改ざんや、個人情報の流出など)のリスクを大幅に減らすことができます。

ページがすぐに表示される

アクセスがあってからページを生成するのではなく、すでに生成されいているページを返すだけなので、画面の表示速度が非常に高速です。これによりユーザーのストレスを減らすことができ、サイトの離脱率を下げる効果が期待できます。

環境やデバイスを問わない

サイトを軽量化することができるため、インターネット回線の通信速度が遅い状況でも、ページを表示することが可能です。これによりスマホやタブレットなどのデバイスを問わず、さまざまな方面からの流入が期待できます。

SEO対策

ユーザー体験の向上はGoogleなどの検索順位にも影響を与えます。 また、Jamstackによって作られたサイトは検索エンジンがコンテンツを理解しやいため、ランキングが上がりやすい傾向にあります。

以上のようなメリットにより、Jamstackは近年非常に注目されています。

しかし、Jamstackのサイトにはデメリットもあります。

Jamstackのデメリット

学習コストがかかる

従来のWeb制作に用いていた知識(HTML,CSS,JavaScript)はもちろん、SSG(Static Site Generator)やNode.js、GitHub、ヘッドレスCMS、API、ホスティングサービス(CDN)、DNSサーバーなどの知識も必要になり、場合によってはReact、Vue.jsなどのモダンJavaScriptや、JavaScriptの上位互換であるTypeScriptの知識が必要になることもあります。

知識やスキルが不足していると、Jamstackの性能を生かせず、従来のサイトよりもパフォーマンスが落ちることもあるため、誰もが手軽に作れるといったものではありません。

開発に時間がかかる

Jamstackはコードを一から書くため、柔軟性は非常に高いのですが、その分、まだ作ったことのないものを作る時や、誰も開発していないものを開発する時には、時間がかかることがあります。

想定していなかったエラーやバグにより、足止めをくらうこともあるので注意が必要です。

まとめ

Jamstackは非常に素晴らしいアーキテクチャですが、日本ではまだまだ広まっていません。 その最大の原因は学習コストが高いことです。

IT技術は日々進化しており、技術の移り変わりも非常に早いものがあります。

特に最近ではAI技術の進歩により、その速度はより一層早まったように感じます。

そういった変化についていける人、その進歩を楽しいと思えたり、柔軟に受け入れたりできる人でないと、これからのIT業界で生き残っていくのは難しいと思います。

私自身も日々勉強中です。

今後もこのブログでは、私が日々学んでいる新しいIT技術などを紹介していく予定ですので、また遊びに来ていただけたら幸いです。

良い一日を。